松平神社神像

4体、桧の一木造、立像、平安時代末期の彫刻。内1体は冠をかむり上半身は裸形で合掌をしている。もう1体は僧形であるが、手は合掌ではなく組み合わせている。これらの形は、平安時代に始まった、仏菩薩が神の姿になって現れるという本地垂迹説という神仏習合を裏付ける姿をしている。彫刻はたいへん粗雑で朴とつ、ひなびた趣があり、はじめは彩色が施されていたが現在は剥落している。神仏習合思想を現した像としてその歴史的遺産としての価値はたいへん高いものがある。